#１. エクソソーム

エクソソームとは、細胞から細胞にシグナル分子などを伝達する小さな袋のこと。 生体膜の袋の中に様々な有効物質を入れたまま、他の細胞に吸収され袋の中の物質を伝達します。 １つ細胞から次の細胞に、様々な指令を出すような働きをします。例えば、皮膚組織などでは、その細胞や組織に足りないものがあれば （コラーゲン、エラスチンなど） 、それを作り出してあげるような指示を出す役割もあります。

エクソソームは、30年ほど前に発見され、当初はその機能が明らかになっていませんでしたが、エクソソームのシグナル伝達の役割が発見された2008年ごろから、急速に研究が進み始め、現在では医療や美容分野へ研究が展開しています。

#2. 臍帯血幹細胞由来エクソソームの特徴

エクソソームとは50-150nmのサイズの小胞のこと。100nmから1000nmに分布するマイクロベジクル（細胞外小胞）とは性質が異なることから区別することが主流となってきています。 臍帯血培由来幹細胞養上清（USC1994-CM）と、脂肪由来幹細胞培養上清に含まれるエクソソームのサイズ分布を比較したところ、臍帯血由来は80nmから160nm、脂肪由来は180nmから300nmに分布しており、臍帯血由来（USC1994-CM）の方がサイズが小さく、数も多いという事が示されました。^*1

*1 )[▶︎論文] Exosomes derived from human umbilical cord blood mesenchymal stem cells stimulates rejuvenation of human skin // Biochemical and Biophysical Research Communications 493 (2017) 1102e1108

#3. 臍帯血幹細胞由来エクソソームの皮膚への浸透

皮膚組織を用いた実験により、臍帯血幹細胞由来エクソソームの 皮膚への浸透が確認されました。^*1